加賀百万石の城下町・金沢では,加賀料理に代表される独特の食文化が発達しました。片町の裏路地にひっそりと佇む「一献」は,2009年10月オープンと比較的新しいお店ですが,季節の野菜や旬の魚介を活かした美味しい料理がいただける地元でも人気の和食店です。この日は加賀野菜や北陸の海の幸を盛り込んだ郷土料理のコースをお願いしました。
石川県金沢市片町 1-4-4
「一献」
「小坂れんこんの蓮蒸し&アマダイ」
すりおろした小坂レンコンを,アマダイと一緒に柔らかく蒸し上げた一品です。小坂れんこんとは,小坂地区で栽培された加賀れんこんのことです。「能登松茸のフライ」
「3品盛り」
左から大根寿し,蕪,金沢春菊と舞茸のとんぶり和えです。
「大根寿し」
金沢の冬の味覚 “かぶらずし” は,塩漬けしたかぶらにブリを挟んで麹で漬け込んだ郷土食です。こちらでいただいたのはかぶらの代わりに大根を使った大根寿しで,ブリの代わりにニシンを使っています。「蕪」
金沢市の隣にある白山市で育てられた有機栽培の蕪です。一切の味付けをせず,生のままいただきました。「金沢春菊と舞茸のとんぶり和え」
「鴨の治部煮」
鴨とすだれ麩,野菜の煮物で,金沢の代表的な郷土料理です。この日の野菜は里芋,しいたけでした。「ヒラメのお造り」
七尾市の石崎漁港産のヒラメです。「アオリイカのお造り」
身のほかに,耳,ゲソ,軟骨も添えられています。黒いものはイカスミ塩です。「ノドグロ焼き」
アワビタケ,ムカゴと銀杏が添えられています。「鰯のつみれ汁」
この店のスペシャリテとも呼べる一品です。鰯のつみれは滑らかでフワフワ,とても丁寧な下ごしらえがなされているのがわかります。うぐいす菜とヒラタケが入っています。「五郎島金時の炊き込みご飯」
五郎島金時とは,金沢市の五郎島・粟ヶ崎地区や内灘砂丘で主に生産されているさつまいもで,繊維質が比較的少なく甘さが強いことが特徴です。加賀伝統野菜の一つに入っている野菜で,1700年ごろに五郎島村肝煎大百姓の太郎右衛門薩摩の国から種芋を持ち帰り,その栽培を伝授したのが始まりと伝えられています。「香の物」
大根の糠漬けとキュウリからし漬け「生麩の赤だし」
「栗のムース」
上から餡のソースがかかっています。「加賀棒茶」
石川県金沢市片町 1-4-4
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